ならず者航海記・幻想の冒険者達/©渡来亜輝彦2003
 
   
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 2,宣戦布告
 町中を歩くアルザスとライーザの姿は必要以上に目立った。まあ、当然といえば当然のことだ。アルザスみたいにいかにも学と関わりなさそうな格好で大きなリュックまで背負っているのだから。ライーザはアルザスよりもましなのだが、それでも浮いていることに変わりはあるまい。
 アルザスが呆然としていった。 
「オレは、この町あわねえな。畜生!サトラッタの奴、オレをこんな所送り込みやがって!」
「サトラッタに言ったって仕方ないじゃないのよ!もともとの発端はあんたでしょが!」
「そ、そりゃま。」
「本当世話が焼けるわね!堂々としてればいいじゃない!」
 ライーザがそれが当然と言いたげにアルザスに言った。
「ど、堂々とか?」
「そう!・・・いい?貧乏旅行者のあたし達がどうして煌びやかな服着なきゃいけないわけ?土管工事するのに作業着着ないひとはいないでしょ?あたし達は目的にふさわしい服装をしているの!おかしくなんかないわ!それを妙な目で見る方が変なのよ!」
「そ、それもそうか!」
 なんだかライーザの論理に無理矢理まるめこまれた感もあるが、何となくアルザスは納得してしまった。(単純なんだから・・・!)
心の中で呟いてライーザはアルザスの一歩先を歩く。アルザスはそんなライーザの思いなんぞに気付くはずもないのであった。
 センターホールはやはり高かった。真下から見上げるとかなり壮観である。五十階ある建物でこの国ではおそらく一番高いに違いない。
「すごいな。さすが最先端。うち、科学格差がはげしかないか?」
「激しいに決まってんじゃない!分かり切ったこと隣で呟かないでちょうだい!」
厳しくライーザにやられてアルザスは仕方無しに黙り込む。ここで何を言ったって仕方ない。
 ライーザはアルザスの仏頂面を完全に無視をして、にっこり笑いながらふりかえる。
「ねえ!展望台に食堂があるのよ!いきましょ!」
ライーザはアルザスの右腕を両手で掴んで引っ張った。
「おいおい、今からあんなとこ昇るのかよ?今腹減ってるし。」
乗り気でないアルザスは露骨に表情で嫌がるが、ライーザはふふんと鼻で笑った。
「ははあん。あんた、エレベーターってもんを知らないね?」
「そんくらい知ってるよ!馬鹿にするな!」
馬鹿にされてアルザスがむっとした表情をあらわにした。
「あたしが言ってんのは最先端のエレベーターよ!あんたが知ってるのは機械屋にあるような無骨なヤツでしょ?違うのよ!ま、行きましょ!はやく進めっての!男でしょ!」
「何か今の一言は関係なくないか?」
「うるさいわね!覚悟決めなさい!」
有無を言わさず、少女はアルザスを無理矢理センターホールに引っ張っていった。
 荷物を預けて、そのいわゆる最先端の文明の利器とやらに乗ってみる。狭い狭い部屋なのだ。
「このくらい知ってらあ!」
アルザスがむっとした顔でライーザを横目で見た。ライーザはそんなこともはやどうでもいいのよと言いたげにアルザスを軽くあしらった。
「あらそう?でもこれすごいんだって!あたし新聞で見たのよ!」
 ライーザはエレベーターのドアが勝手に閉まってから、にんまり笑う。
「ここのボタンを押すわけ。でね、すごく速いんだから。それで優雅なんだって。」
その言葉が言い終わるか終わらないかの間にエレベーターは急速に速度を上げ始めた。確かにこれは今までのとは違う。違うけれど・・・原理は一緒なのだ。
 やっぱり変わらないじゃねえかよ!と文句を言おうとしたアルザスだったが、この国最速かも知れないエレベーターはやはりそれなりの強者なのだった。体にかなりの負荷がかかり、耳がキーンとして来るし、息が詰まるような感じがするのである。
「な、なんだこれ!」                           
 アルザスは悲鳴に似た声を上げたが、ライーザは逆に楽しんでいるらしくにこにこしていた。
どすん
と逆向きに衝撃があり、急にエレベーターは停止した。最上階である。
「何だこりゃ、健康に悪いぜ!」
アルザスはエレベーターへの不満を吐き捨て、ライーザを見た。乗り心地は最低だ。
「おかしいわね。もっと優雅な乗り物っていってたけどなあ。まあ、楽しかったからいいけど。」
 女傑ライーザはケロリと言ってエレベーターを下りた。後ろのアルザスがタイミングを逃し、足を挟まれたのはただのおまけのようなもので彼女は取り合わない。もう一つの方は普通の速度で景色が楽しめるほどゆっくり昇っていっていた。ふたりが乗ったのは一番速い特別製である。
「いってえな!畜生!お前についてくとほんっとついてねえ。」
エレベーターのドアに無情にも挟まれた足をさすり、アルザスはぐちぐちいってみた。しかし、彼がついてないのは別段今に限ったことではないのだが、ついてないと認めることさえ腹が立つ。
 すぐ前に軽食堂があった。なかなかおしゃれなムードがあってライーザはともかくとしてアルザスには不似合いだ。中はすいていた。まれにカップルがまばらに散らばっていたがまだ昼なのでその数は少ない。
 ライーザは窓際の席にアルザスを引っ張っていった。
「やっぱり窓際じゃなきゃね。」
「こんな高いとこで食事って落ち着かなくないか?」
「高所恐怖症でもないくせによくもそんなことが言えるわね。」
 デリケートのかけらもないアルザスに彼女はちょっと失望したが、この際だから景色を楽しもうとそっと下を見た。あまり真下を見るのは気持ちのいい物ではないが、遠くを見るのは気分良かった。
 真っ青な空の下少しグリーンのかかった青い海が広がっていた。表面がほんの少しうねりながら、太陽の光を反射して次々きらきら光っていた。水平線は彼方に広がって、船はあちらこちらで波に揺られている。港と言うだけあって、船の種類は多かった。最新の鉄の船、エンジン搭載型の帆船、小さな小舟。それらの船が国旗や旗を揚げていた。赤や緑や青や黄色・・・。
 めったに感動しないライーザがうっとりと言った。
「綺麗よね。」
「おい、メニュー何にする?オレ、とりあえずこのカツ丼定食。それからコーラ一杯。」
アルザスの無粋な声が向かいから聞こえた。ウェイトレスの綺麗なお姉さんがそこに立ってオーダーを訊いていた。カツ丼定食?せめて洋風にしなさいよ!洋風に!
 かちんときた彼女はテーブルクロスが床までかかったテーブルの下でアルザスの足を思いっきり踏んづけた。アルザスは顔色を変えたが、ライーザはケロンとしている。
「サンドイッチとコーヒーを下さい。」
「かしこまりました。」
 なんでもなくウエイトレスのお姉さんは行ってしまった。
「な、何すんだよ!いってえな!」
涙をにじませてアルザスが文句を言ったが、ライーザは少しそっぽを向きつつ「ふん」といって鼻にも引っ掛けない。アルザスはここで喧嘩するわけにもいかず、この不条理さにライーザとは逆の方向を向いて頬杖をついてみた。
 それは突然でもあったのだ。
「ほう、ちょっとした痴話喧嘩って所か?」
ぎくっとして二人は同時に声の方を振り向いた。
 聞き覚えがある声・・・。どことなくかすれたような・・・間違いなかった。黒ずくめの服の不良貴族風の男はニヤリと笑った。右目を包帯で巻いていたが、その独特の雰囲気はすぐ忘れられる物ではなかった。
「逆十字!」
「おっと、その物騒な名前はよせ。当面ばれる心配はねえけど、オレはその名前で呼ばれるのは好きじゃねえんでな。なあ、お二人さん。世の中にはこういう偶然ってものがあるのさ。」
 ふわりと逆十字は帽子を取り、貴族のようにごく丁寧にお辞儀をした。どこで覚えてきたものか、そのお辞儀はなかなか堂に入っていた。また深く帽子をかぶり直し、二人に笑って話しかけた。
「約束は守るよ。お嬢さん。名乗るっていってたな。舌の根も渇かねえうちに約束を破るわけにはいかないからな。オレの名は逆十字のフォーダート。フォーダートでいいぜ。」
例の深い青い瞳がこちらを見ていた。相変わらず、得体の知れない男だ。貴族・・・と言うよりは芝居の悪役に近い感じがした。
「何の用だよ!」
 アルザスはイスから飛び起きた。逆十字のフォーダートは笑って、なだめるように言う。
「おいおい、いきなりそういきりたつことはねえだろう?オレだってこんなところで騒ぎは起こしたくねえからな。」
「じゃあ、何を?」
ライーザの問いにフォーダートは笑ったまま、胸ポケットから一枚メモを取りだし、ライーザの手に渡す。「ここじゃ話せないこと・・・つまり・・・お前さんのポケットにある紙切れのことだ。。ここに場所を書いて置いた。午後三時半・・・そこに来な。ゆっくり話をしようぜ。じゃあな。」
フォーダートはくるりと振り返り、コーラとコーヒーを持ってきたウェイトレスに向き直った。ウエイトレスはビクリとしたが、フォーダートは少し気まずそうに苦笑していった。
「お仕事中悪いんだが、この二人のお代はオレが払う。いくらかな?」
「あ、ええ。後で伝票を持ってきます。」
「悪いね。」
 フォーダートは笑ったが、ウェイトレスのお姉さんは慌てて飲み物を置いて逃げるように行ってしまった。訝しげなアルザスと目があった。
「どういうことだよ。おごったって何もないぞ!」
「別に。今のところちょっと余裕があるからな。お近づきの印とでも取ってればいいさ。」
フォーダートの背後に二人の若者がそろそろとよってきた。見覚えはない。何だか、おとなしそうな感じがする二人で貴族の子弟風の格好をしていた。
「詳細は後で話す。それじゃあ、仲良く食事でも楽しんでな。」
 いつも通りふくみ笑いを浮かべて、彼は歩き出した。若者の内、緑の服を着た方が二人に軽く頭を下げた。もう一人は二人を軽く観察していた。もし・・・あの男が本当に海賊なのだとしたらあの二人が手下というヤツなのだろうか・・・。それにしては随分と迫力がない。
 逆十字のフォーダートは二組分の食事代を払うと振り返りもせず、エレベーターに乗って降りていった。取り残された二人はいつの間にかウェイトレスがカツ丼やらサンドイッチやらを手元に運んでくれていたことさえ気付いていなかった。
「あいつ・・・やっぱりこの地図を狙ってるんだな!」
 確信したアルザスが力強くいい、知らず知らずの内にコーラを飲み干している。
「そうなのよ!きっと!どうする?あいつ何て言って来たのかしら?」
二人は思い出したようにもらった紙切れをのぞき込んだ。そこにはそううまくはない字で何か書かれている。
「『ベイランド公園入って東に五百メートル、ナーラルク公爵銅像前。三時半。』だって。」
「どこだそこ?」
「ベイランドって言うのは有名な公園よ。すごく大きいんだけど、ナーラルク公爵銅像って小さい頃一回行っただけだからよくわからないわ。いくの?」
「行くわけねえだろ!どう考えたって罠じゃねえか!」
憮然というアルザスにライーザも同意した。
「それが賢明よ。」
「さてと、さっさとヨーゼフ=ネクラの所へ行くぜ!」
「根暗じゃないわ!ネダー。性格は根暗かも知れないけれど!」
 食べ終わって観光どころでなくなったふたりは素早くしたに降りた。役所でヨーゼフ=ネダーの住所を聞いてみると、彼は「25ーK地区」に居るという。地図でその場所を調べると南の方だった。
 二人はそちら向きに歩いていくことに決め、南側に向かって歩き始めた。南というのは海側であの男の待っているベイランド公園の逆向きに当たった。
「じゃあ、このもらった地図に沿っていけば大丈夫ね。」
ライーザは方向を確かめて深く頷いた。アルザスは時折ジャケットの内ポケットに手をやりつつ、ライーザのもつ地図をのぞき込み歩き始めた。
 ふと前から一人の青年が歩いてきた。青い軽装の青年はアルザスの真横をすぐさま通り過ぎた。別段何事も無いような気がした・・・が!
「おーい!これいらないのか?だったらもらっとくぜ!」
通り過ぎた青年が得意げな声を二人にかける。あわてて二人は振り向いた。
 青年はニッカと笑い、持っている紙切れを得意げに振り回した。服装は違うが、見覚えがある。さっき、逆十字と一緒にいた二人の若者の内の一人である。金髪に少々冷静な瞳を得意げに煌めかしていた。
 アルザスはあわててジャケットの裏ポケットを探った。
・・・・ない!・・・・
「地図がない!」
「すりよ!すられたんだわ!」
慌てる二人を尻目にティースはにやにや笑って、それを持ったまま走り出した。
「こら!返せよ!」
「追いかけるのよ!」
ティースは得意げに笑いながら二人をからかうように北に走った。二人はそれを追いかけ、ネダー博士の住処からどんどん離れていくのだった。
 しばらく走っているとさすがのティースも多少疲れてきた。逃げ足だけには自信があるが、アルザスもライーザも結構粘るのである。追いつかれそうになるとティースは思わず手加減を忘れて本気になって走りそうになるのだった。
「なんだ。奴ら結構やるじゃないか。」
ティースは珍しく素直に褒めた。何しろ現役のスリだった頃のティースを捕まえられた警官は居なかったのだから。今はフォーダートがやるなと言うのでスリはやらないが、まだその腕は衰えていないし、逃げ足の速さも衰えていなかった。  
 彼は廃屋に飛び込んだ。そこは少々中心から離れた場所でベイランド公園がすぐ近くに見えていた。アルザスとライーザも同じように廃屋に駆け込んだ。なんだかいろいろなものがぐしゃぐしゃに積み重なっていて、なんとなくあの幽霊屋敷を彷彿させる。ひょっとしたら廃屋と縁が深いのかも知れない。
 ティースはそこでようやくとまった。息を切らしたアルザスとライーザが彼を睨み付けたが、ティースは涼しい顔をしていた。
「まあまあ、そう怒ることないじゃないか。」
「よくない!返せよ!」
ティースは肩をすくめて、廃屋のもっと奥を見、呼びかけた。
「おかしら、連れてきましたけど。」
 奥からもう一人の若者が出てきて二人に軽く会釈をし、後ろを振り返った。ここまで来れば、鈍いアルザスにだってわかる。あの逆十字は、自分たちが指定の場所に来ないだろう事を予測して罠を仕掛けてきたのだ。奥から出てきたのは例の黒い服を着た逆十字のフォーダートの姿であった。彼はいつものようにニヤリとして低い声でこういった。
「ようこそ。なかなかの運動だっただろう?ティースの足についていけるなんざ、なかなかのもんだぜ。」
「な、なんだよ!」
 かみつくアルザスに逆十字はため息をついた。
「全く、反抗的な小僧だな。やっぱりオレの呼び出しを無視しやがって・・・。」
フォーダートは苦みをふくめて笑った。
「まあ、そんくらい用心深くなかったら見込みはないってことだけどな。お前達はオレの予想通り、オレを無視していこうとした。やっぱりそこいらのガキよりは手こずらせてくれるよな。まあ、だからオレもこうして手ぐすね引いて待ってたんだがよ。」
フォーダートはティースから地図を受け取った。
「ちょっと、あなたそれをどうするの?」
 黙っていたライーザがフォーダートを睨んでいった。フォーダートは相変わらず口許だけで苦笑いを続けていた。ライーザの瞳には彼がこんな卑怯な方法で地図を手にする事への非難が込められている。もちろん当の逆十字も彼女が何を考えているか位はわかっている。
「手に入れるといったらどうだね?お二人さん。オレからこの地図を奪うつもりか?どう考えたって勝てないのに?」
 一瞬、フォーダートの瞳がキラッと光った。何となく狩人を思わせる殺気をふくんだ光だった。アルザスはその光にギクリとしたが、すぐにそれを隠すように大声で答えた。
「あ、当たり前だ!」
ライーザも同じ気持ちだったのかも知れない。間髪入れずに彼女の声が飛んだ。
「そうよ!絶対に渡さないんだから!」
 フォーダートはしばらく黙り込み、それから優しげに笑っていった。
「お嬢さん、心配しなさんな。この地図はいったん返そう。」
そういってフォーダートはライーザの側まで歩いてきてその手に地図をふわりと置いた。驚いた表情をするライーザは思わず彼の目を見返した。
「オレは、こういう方法でものを奪うのは好きになれねえんでね。」
フォーダートは帽子をかぶり直し、そしてアルザスとライーザに交互に目をやった。
「奪うときは力ずくでいただく。それがオレの流儀だ。しかし、いきなりお前達に戦いを仕掛けるのはハンデがありすぎるだろう?だから、一応確認させてもらったのさ。本気でオレと戦うつもりかって事をな!いわば今のはオレに対しての宣戦布告ってわけだ。だからオレはこれからはお前達だって手加減しない。こうやって地図を返すのも一度っきりだ。いいな?」
言い終わるとフォーダートは突然相好を崩した。
「さてと、オレの話はここまでだ。まさかお前達がオレにちょっと脅されたからといってすぐに折れるタイプじゃないのはわかってるよ。お前達はお前達の好きなように行動しな。オレはオレなりのやり方でお前達から地図を奪うまでさ。見事オレから逃げ切れば地図はお前達のものだ。まあ、ちょっと派手な鬼ごっこってトコロだな。」
 フォーダートは一息ついて、自分の手下をちらりと見た。
「おっと、こいつらの紹介をしていなかったな。オレの手下は見たとおり二人。地図をすった逃げ足の速い奴がティース。こっちがディオールだ。まあ、オレがお前達を付け狙うのは早くても明日からだ。今日はゆっくり観光なり、調べものなりしてな。じゃあな。」
 彼はその手下に声をかけると呆然とする二人を置いて悠々と扉から出ていった。手下二人は慌てて走ってついていく。フォーダートが完全に姿を消してからその場の氷のような空気が一気に溶けていった
「あいつ。脅しをかけてきやがって!」
 アルザスがそう吐き捨てながらため息をついた。
「やっぱり敵に回しちゃったわね。」
アルザスに答えてライーザはいい、アルザスの方に向き直る。
「ねえ、はやくネダー博士の所へ行きましょ。今日ならきっと大丈夫よ。」
「わかってるよ。」
アルザスはいって、地図をライーザから受け取った。
「そうだよな。こうなったらやれるだけやってやるぜ。後戻りはできねえんだから!」
力強くいったアルザスの肩をライーザは思いっきりひっぱたいた。顔をしかめ、恨めしげに上を仰ぐアルザスに彼女はにんまり意地悪な微笑みを浮かべていた。
「いうじゃない。見直したわよ、あんた!」
 
 ディオールはそっと切り出した。
「ねえ、おかしら、あのこ達どうするでしょう?」
おかしらこと逆十字のフォーダートはニヤッと笑っていった。
「言っただろう?奴らはどこまでもオレに対立する気だ。全く、嫌なガキ共だよなあ。」
「おかしら。随分楽しそうですね。」
ティースが鋭い観察の目を向けながらおかしらにいう。
「そうか?」
フォーダートはニヤッと笑った。
「ふふふ、いいライバルが登場ってわけだからな。多少は楽しめそうだぜ・・・。」
 
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